株や経済の勉強入門・初心者でも知っておきたい経済指標
株の用語はいろいろありますが、マクロで見るときの重要な数字としてあげられるのがさまざまな経済指標です。
経済指標とは経済の動きを数字で表しているものです。
例えば日本のGDPがありますが、これも経済指標の一つです。「日本の経済はいい感じに成長しています」では「いい感じってどのくらい?」「どの程度成長してるの?」と人によって解釈が違ってしまいわかりにくいですが、「日本のGDP は3%上昇している」ならどの程度成長したのかが具体的に数字として明確にわかります。
このように、いろいろな経済の指標となるものを数字にすることで客観的にわかるようにしたものが経済指標です。
経済指標を見てどう投資に活かせばいい?
GDP だけでなく経済指標はいろいろなものがありますが、経済指標を見たら「じゃあこの銘柄を買おう」というような直接投資に結びつく指標というのはあまりありません。
しかし、経済指標を見ることで「経済全体の傾向」を知ることができます。
個別の銘柄の値動きや状況を見るときに、その銘柄だけを見るのも良いですが、日本全体の経済の動きや、日本の政策がどのように向かっているかといった「大きな流れ」を把握した上で個別の銘柄の動きを見ていくと、より正確に予測を立てることが出来ます。
例えばある銘柄がいい感じに売り上げを伸ばしていたとして、今後もそれが続くかどうかを予測するときに、日本全体が良い方向に向かっているのか、日本全体では悪い方向に向かっているのかという大きな流れによっては、予測も大きく違ってくると思います。
- A社の売上は10%アップ。日本の景気も好調
- A社の売上は10%アップ。日本の景気は不調
同じA社の売上10%アップでも、日本の景気によって投資判断も違ってくると思います。
このように、小さい視点だけでなく大きい視点でも見るために経済指標を使います。
どの経済指標を見ればいい?
経済指標はたくさんあるので、どの経済指標を見ればよいか迷うかもしれません。どれを見ればよいかは、その人によります。例えば製造業の銘柄に投資したい場合は製造業関連の指標を見たほうがいいですし、製造業とは関係ない業種なら関係ないかもしれません。
必要ないものまで見ていたらきりがないので、全体的に大きな影響がある主な指標を見つつ、自分にとって有利な経済指標を見つけてチェックしましょう。
こういった指標を見なくても銘柄を選んだり予測したりすることは可能ですが、知っていた方が有利なものでもありますのでぜひ参考にしてみて下さい。
こういった主な経済指標はそれぞれチェックするのもよいですし、ネット証券のメールなどで主な経済指標の発表などは教えてくれるものもあります。マネックス証券のマーケットメール朝刊(無料)などは良いですね。
「GDP(国内総生産)」株価などへの影響力が高い
GDPとは国内総生産のことで、その国で生み出されたサービスや商品の価格の総額です。
経済指標の中でも影響力が大きく、このGDPの値が大きくなればその国の価値が上がっていると言えます。
GDPは四半期ごと(3ヶ月に1回)に発表され、多くの投資家はこのGDPの値を投資の判断の基準の一つとしています。
2013年のGDPの1位はアメリカで、約17兆ドル。 2位は中国で約9兆ドル。 3位が日本で約6兆ドル。このトップ3国で世界のGDP の約半分を占めます。特にアメリカのGDPは割合が非常に大きく、アメリカの景気は世界に影響を与えます。
- アメリカ 16兆7242億ドル
- 中国 8兆9393億ドル
- 日本 5兆7000億ドル
アメリカのGDPの影響力
アメリカのGDPは非常に大きいので多くの投資家はアメリカのGDPをよく見ます。アメリカのGDPのうち70%は個人消費と言われています。
つまり、アメリカ人がお金を使えば世界の景気は良くなるということになります(数字上の話ですが・・・)
そこで、その判断の基準となる米国雇用統計などがよく見られ、GDPへの影響の高いこの米国雇用統計の数字によって株価や為替など色々な数値に影響を与えます。
GDP成長率
GDP成長率はGDPがどのくらい成長したかの値です。先進国では2%程度、新興国では10%前後の成長が一般的です。
いくらGDPが大きくても、このGDP成長率がゼロやマイナスの場合、その国の経済は発展していないことになります。そこで、GDPの値だけでなく、GDP成長率を一緒に見ることでその国の経済規模の大きさだけでなく、成長しているかどうかも確認することが出来ます。
一人当たりGDP
GDPの大きさと国民の生活の豊かさは比例しません。
いくらGDP が大きくても、人口が大きければその分一人当たりの数字は小さくなります。
例えばGDP 1位のアメリカは1人当たりのGDP では10位(5万2839ドル)になります。2位の中国は87位(6853ドル)日本は23位(4万1150ドル)です。(2013年)
「米国雇用統計」は世界中の投資家が注目
米国雇用統計の数字は世界中の投資家に注目されています。
「アメリカ人がお金を使えば世界の景気がよくなる(※)」という前提で見ると、多くのアメリカ人がきちんと雇用され(仕事を持ち)給料を得ることで、それが消費につながるからです。※GDP世界一はアメリカで、アメリカのGDPの7割は個人消費のため(GDPの項参照)
米国雇用統計は毎月第1金曜日(日本時間で夜9時頃)発表されます。
米国雇用統計はどこで見れる?
米国雇用統計はYahoo!ファイナンスなどで見ることができます。
米国雇用統計(Yahoo!ファイナンス)
また、重要なポイントなどは新聞の発表や、マネックス証券のマーケットメールなど証券会社の無料メール情報配信サービスで解説してくれるネット証券もあります。特に米国株取引ではマネックス証券がおすすめです。
米国雇用統計で見ておきたい数字
雇用統計の数字はいろいろあるのですが、初心者のうちは
- 非農業部門雇用者数変化
- 失業率
この2つを見ておきましょう。
米国雇用統計の数字が良いとドル高になり、悪いとドル安になる傾向があります。(あくまで目安です)
「自動車販売台数(新車)」はアメリカの景気の良さを表す
米国の自動車販売台数の数字は世界中の投資家に注目されています。
「アメリカ人がお金を使えば世界の景気がよくなる(※)」という前提で見ると、この自動車販売台数はアメリカの景気を表す重要な指標とみられています。※GDP世界一はアメリカで、アメリカのGDPの7割は個人消費のため(GDPの項参照)
車社会のアメリカで景気が良くなって買われるのは新車
アメリカは車社会なので景気の良さが浸透すると新車を買う人が増えます。一時的に景気が良くなっただけでは新車を買い換えるという人はなかなか増えてはきませんが、景気が回復してきた実感が浸透し、この景気のよさが続くだろうと思うと将来的なお金の心配がなくなり、新車の買い替えにお金がまわってきます。
そういう人が増えるほど新車販売台数は伸びることから、この「自動車販売台数(新車)」はアメリカの景気を表す重要な指標として見られています。
また、新車が売れれば新車販売でお金が動くだけでなく新車の部品を作る会社や販売会社など下請けも儲かり、雇用が生まれ、経済がよくまわりだします。
自動車販売台数はどこで見れる?
自動車販売台数速報 米国(MARKLINES)
ちなみに、日本の自動車販売数も見ることができます。
新車乗用車販売台数月別ランキング(日本自動車販売協会連合会)
アメリカの「小売売上高」は重要な指標の一つ
アメリカは個人消費が多い国なので、アメリカの小売売上高も重要な指標として多くの投資家に見られています。
「アメリカ人がお金を使えば世界の景気がよくなる(※)」という前提で見ると、この小売売上高の数値はアメリカの景気を表す重要な指標とみられています。※GDP世界一はアメリカで、アメリカのGDPの7割は個人消費のため(GDPの項参照)
小売売上高はどこで見れる?
小売売上高(英語)
「FOMC」は米国株取引をしない人でも注目
FOMCとはFRB (アメリカの中央銀行)の今後の方針を決める会議です。正式名称はFederal Open Market Committeeで、略称がFOMCです。日本語では連邦公開市場委員会(れんぽうこうかいしじょういいんかい)と呼ばれますが、FOMCと言ったほうが通じます。
FOMCでは、金利を上げるかどうか、金融緩和政策を続けるのか金融引き締めなのかなど、経済に大きな影響を与える政策が話し合われます。
米国株取引をする人はもちろんですが、そうでない場合でもアメリカの経済は世界に影響を与えるので、注目しておきたい情報の一つです。
FOMCはいつ開催・発表されるの?
FOMCは約6週間ごとに年8回開催されます。そのほかに、必要に応じて随時開催されます。
FOMCの主要な決定事項などは新聞や証券会社・ネット証券などの情報で知ることができます。英語がわかる方はFOMCのホームページなどを見てもよいでしょう。
FOMCで発表された重要なポイントなどは新聞や、証券会社の無料メール情報配信サービスで解説してくれるネット証券もあります(マネックス証券のマーケットメールなど)。特に米国株取引ではマネックス証券がおすすめです。
FOMCのホームページ
FOMC(英語)
日銀短観
日銀短観とは、日銀(日本銀行)が出している日本の経済を要約したものです。正式名称は全国企業短期経済観測調査(ぜんこくきぎょうたんきけいざいかんそくちょうさ)ですが、「日銀短観」や「短観」と呼ばれます。
多くの投資家が注目し、株式相場や為替レートに大きな影響を与えます。日本の投資家だけでなく海外の投資かも注目し、海外でも「tankan」で通じることも多いようです。
日銀短観の調査方法は、全国にある資本金2000万円以上の民間企業約21万社の中から、約1万社を抽出してアンケート方式で書面またはオンライン上で調査します。
日銀短観はどこで見れるの?
日銀短観は、日銀(日本銀行)のサイトで見ることができます。
また、主要な新聞や証券会社・ネット証券の情報サービスなどでも主な内容や要約が書かれることがあります。マネックス証券のマーケットメールなどでも主な内容は伝えてくれます。
日銀短観はいつ発表されるの?
日銀短観の発表は4・7・10各月の初旬、12月の中旬です。
他にも株の用語などいろいろありますので見てみてください。


