テニスで肘に痛みや違和感を感じて放置していませんか?

運動によるケガや痛みの予防

テニスを楽しんでいる最中、肘に痛みや違和感を感じたことはありませんか?

「少し休めば治るだろう」
「これくらい大丈夫」

と思ってそのまま続けていると、後々深刻なトラブルにつながるかもしれません。

実は、多くのプロテニスプレーヤーも同じような症状を経験しています。例えば、元世界ランク1位のプレーヤーであるアンディ・マリー選手は、肘の痛みを無視してプレーを続けた結果、症状が悪化してツアーを一時離脱する事態にまで至りました。彼は適切な治療を受けて復帰しましたが、痛みを放置すると最悪の場合、競技を続けられなくなるリスクがあるのです。

肘の痛み、特にテニスをしている方によく見られる「テニス肘」と呼ばれる障害について、詳しくご説明します。

テニス肘ってどんな症状?

テニス肘は、正式には「外側上顆炎(がいそくじょうかえん)」と呼ばれます。肘の外側部分に痛みや炎症が生じる状態で、ラケットを振る動作や手首を酷使する動作が原因となります。

例えば、サーブやスピンショットを打つ際、前腕の筋肉が繰り返し使われることで、肘の外側にある筋肉や腱が炎症を起こします。この状態を放置すると、日常生活にも支障をきたし、握力の低下や物を持つときの痛みなどが現れることがあります。

なぜ肘に痛みが出るの?

テニス肘の主な原因は、肘の筋肉や腱に繰り返しかかる負担です。特に以下の要因が影響します:

  • ラケットの使い方やフォームに問題がある
  • ラケットやストリングの調整が合っていない
  • 筋肉が疲労して硬くなっている

肘は非常に繊細な部分で、無理をしてプレーを続けると筋肉や腱が損傷し、炎症が慢性化する恐れがあります。

テニス肘の痛みを改善するには

肘の痛みを改善し、再び快適にプレーを楽しむためには、以下のステップが効果的です。

  1. 肘を休ませる 肘に痛みを感じたら、まずは休息を取ることが大切です。無理をしてプレーを続けると、症状が悪化します。
  2. 冷却で炎症を抑える 痛みがある部分にアイスパックを当てると、炎症を抑えることができます。1回10分程度を目安に行いましょう。
  3. ストレッチとマッサージ 前腕の筋肉を伸ばすストレッチや、やさしいマッサージで筋肉の硬さを和らげます。これにより肘への負担が軽減されます。
  4. ラケットやフォームの調整 プロのコーチにフォームをチェックしてもらったり、ラケットやストリングの張り具合を調整することで、肘への負担を減らせます。
  5. 筋力トレーニング 前腕や手首の筋肉を強化することで、肘にかかるストレスを分散できます。軽いダンベルやゴムバンドを使ったエクササイズがおすすめです。

テニス肘を予防する方法

テニス肘を未然に防ぐためには、日頃のケアや適切なプレーが重要です。以下のポイントを取り入れて、肘への負担を減らしましょう。

  1. 正しいフォームを習得する プロの指導を受けて、ラケットの握り方やスイング動作を見直しましょう。無駄な力を使わないフォームが、肘への負担を軽減します。
  2. 道具の見直し ラケットの重量やガットのテンションを調整することで、衝撃を和らげることができます。自分のプレースタイルに合った道具を選びましょう。
  3. ウォーミングアップとクールダウン テニスの前後にウォーミングアップとクールダウンを行い、筋肉の柔軟性を高め、疲労をためにくくします。
  4. 筋力と柔軟性を保つ 前腕や手首だけでなく、肩や体幹の筋力も鍛えることで、肘にかかる負担を分散できます。また、日常的にストレッチを行い、筋肉の柔軟性を維持しましょう。
  5. 過度な練習やプレーを避ける 長時間のプレーや無理な練習を控え、適度な休息を取り入れることで、筋肉や腱を保護します。

痛みを無視するとどうなってしまうの?

先述したアンディ・マリー選手のように、痛みを無視してプレーを続けると競技生活に影響を及ぼす可能性があります。プロではなくても、日常生活に支障が出ることがあります。例えば、ペットボトルの蓋を開けるのが困難になったり、物を持つだけで痛みが走ることもあります。

しかし、適切な治療とケアを行えば改善する可能性は高いです。テニス肘は早期の対処が肝心ですので、痛みを感じたらすぐに行動に移しましょう。

長くテニスを楽しむために

テニス肘は、一時的な休息や治療だけでなく、フォームや道具の見直し、筋力トレーニングなどの予防策を取り入れることで再発を防ぐことができます。「少しの痛みだから大丈夫」と思わず、早めにケアを始めることが重要です。

もし肘の痛みが気になる場合は、ぜひ専門家に相談してください。パフォーマンスを落とさないために、また長くテニスを楽しむために、今日から肘のケアを始めましょう!

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